今日は意味深な砂漠途中駅についての話。
この砂漠途中駅では主に、なな、ひかり、華恋の3人の時間が交錯していると考えています。
大場なな
途中駅全体が大場ななの時間軸
大場なな関しては、途中駅全体が関わってきます。
ななが列車を見送る向きから考えて、時間軸は画面の右から左へ進みます。
白い3つのポールは右から順に以下の日付を表していると推測しています。
(1)2017/4/17 99期生の演目がスタァライトと決まった日で大場なな第1の再演の始点 (2)2019/5/15 ワイルドスクリーンバロック開幕 (3)2019/5/28 ワイルドスクリーンバロック閉幕
真ん中の白いポールの光は純那の「今は」
真ん中の白いポールの根本が光っているのは、純那の「今は」ではないかと考えています。第2の再演(第1の再演は第99回聖翔祭のための再演、第2の再演は星見純那のための再演。詳しくはvol.12)で、ななは純那の「今は」を変えたくて再演をしていましたが、ワイルドスクリーンバロックを計画して始めた劇スの時間軸では「今は」がきっかけで予定より早く皆殺しのレヴューを始めてしまいます。
黄色いミラー「輪」で決起集会に戻った説
黄色いミラーは大場ななの武器の「輪」なのではないかと考えています。輪は長い方の大場の武器です。ななは輪の方で電車上に設置されたポジションゼロを突き刺し、皆殺しのレヴューを終了させています。「私たちもう死んでるよ」と車両を切り離して前に進んでいくシーンでは輪の姿は消えています。
ななが華恋の乗る車両から降りて砂漠途中駅に残された後、黄色いミラーの輪を通して地下鉄に戻り決起集会へ行ったのではないかと考えています。
決起集会シーンで、ななは黄色いドリルを右手に持っていますが、これが輪を使って地下鉄の決起集会に戻った説の補強になるのではないでしょうか。
神楽ひかり
屋根の下の青い3つのベンチが神楽ひかりの時間軸
ひかりに関しては、屋根の下の青い3つのベンチの部分が関わってきます。
青いベンチは正面カットの時は2つだったものが、次のカットでは右側に第3のベンチが出現しています。
わくわく広場から青いベンチ伏線は始まる
この青いベンチ、実はわくわく広場から登場しています。
ひかりが滑り台の上から華恋を見下ろしていて、華恋が驚いて公園にある青いベンチの左側に座ります。
そして、ひかりが華恋への手紙を持ってわくわく広場に向かった時、華恋は友達と一緒に右側の青いベンチに座っています。
第3のベンチはなぜ増えたのか
まず、大場ななが皆殺しのレヴュー終了後、自分の乗る車両を切り離したシーンを思い出してください。あの後、なながその車両で前を走る華恋の座っている車両に移った後、ななの乗ってきた車両はロンドンのひかりのいる地下鉄に向かったのではないかと推測しています。先にスタァライトの舞台から降りて華恋を一人取り残そうとしていたひかりが、このタイミングでワイルドスクリーンバロックの存在を知り、再び電車に乗って地下劇場に戻ってきて役者が全員小屋入りすること。それがこの見えかけている第3の青いベンチの意味なのではないかと考えています。
ひかりがロンドン地下鉄で列車に乗った後、左から右に車両が進んでいくことから、ひかりの時間軸は画面では左から右に進んでいくと考えられます。
ひかりが青いステージを進むとき華恋のひかりへの接し方も成長する
映画全体を見た時に、この青いベンチはひかりにとって左から、華恋との出会い、華恋と2人のスタァライト、華恋との決別を表しており、華恋のひかりへの接し方も、無口だった華恋、「ひかりちゃん」、「私もひかりに負けたくない」と変わっていったのではないでしょうか。
愛城華恋
赤い線路の上を走る列車が愛城華恋の時間軸
華恋に関しては、画面の横いっぱいに引かれた赤い線路とその上を走る列車が関わってきます。
華恋は電車に乗ったまま、画面を右から左へ砂漠途中駅を通過していきます。
ひかりとは反対方向に進んでいく華恋
ひかりの左から右へ進む時間軸とは逆方向に進んでいくことが、今までの2人で1つではなくなったことの示唆であると同時に、ワイルドスクリーンバロック閉幕の華恋から赤いポジションが噴き出すシーンに繋がっていくのではないかと考えています。