劇場版スタァライト感想と考察vol.9 〈皆殺しのレヴュー〉双葉の伏線。ラスト香子。狙われるクロディーヌ。大場ななに斬られたのは純那だけ?まひる実はわかっていた?真矢は本当に舞台の上?

アニメ
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みんな大好き皆殺し!
皆殺しのレヴューはvol1やvol7で大場ななメインの考察は書いてきましたが、今回は他のメンバーも含めた考察をします。

皆殺しのレヴュー、列車のなかから伏線が張られていました。
双葉が「空飛ぶんだよな、サルヴァトーレが」とまひるにスマホを見せるシーン。
後に双葉とまひるは、空飛ぶななに2人同時に星を弾かれることになります。

ななだけは席に座らず、他の座ったままのメンバーはこの先の死の運命をまだわかっていない状態です。
純那のスマホをのぞき込むようにクロディーヌが顔を近づけますが、この直前で電車のカットが一度入ります。
ここはななの心のザワつきの描写だと考えています。
純那の「かなわないもの。天堂さんやあなたには。でも、今はよ。いつか主役を掴むために今は」の後にも電車のカットが入り、ななは限界になり予定時刻より前に皆殺しのレヴューを始めてしまいます。

皆殺しのレヴュー開幕の大場ななの表情は、虚無というより、怒りと嫉妬の臨界点突破という印象です。
外は強い風が。
心なしか、クロディーヌが一番強い風当たりのようにも見えます……
電車が照明に変わりますが、純那が一番眩しそうです。
ここで6人の視点が照明側を向きますが、大場ななの次のアクションに真っ先に気が付くのは真矢です。
真矢から「大場」と発し、次にクロディーヌが「なな」と発しますが、ななが最初に斬りかかりに行くのはクロディーヌです。
ななのクロディーヌに対する感情描写は他にも。
純那が矢を番えたのを見て、ななが一度まわりの邪魔が入らないように刀で間合いをとってから矢を弾くシーンがありますが、純那とななとクロディーヌだけがスクリーンに映る時間があります。
後の「クロちゃん……ちょっと……しゃべりすぎ」は”私の純那ちゃんとしゃべりすぎ”の意味が強いです。
大場は相当クロディーヌにキレてますね。

双葉の伏線2つ目は双葉が星を弾かれる直前。
純那の乱射された矢により照明の破片に視界を遮られ、それが隙になり、ななに足元をとられてしまいますが、怨みのレヴューで双葉はデコトラの破片によって、香子の上掛けの紐を切ります。

「列車は必ず次の駅へ。では舞台は? 私たちは?」
ななのこの問いかけですが、本来この問いかけ、このレヴューに参加している全員に対してされるべき問いかけであるはずですが、真矢とクロディーヌにしかななは問いかけていません。
真矢はこの問いかけに対して「舞台と観客が望むなら私はもう舞台の上」と台詞を返すことができましたが、この時の大場の表情が映るシーン。
このシーン、よく見ると、まひるだけ画面に姿が映っていません。
双葉は立ち尽くしたまま、香子は座り込んだまま前を向き、純那はななと背を向けるように座りこみ後ろを向いています。この3人は顔を下に向けたまま、ななの台詞をちゃんと受け止めていません。
香子と純那に共通する座りこむ姿は、アニメのレヴュー時に上掛けを落とされて負けた方が幕を降ろされるときの姿を思い出させます。
恐らくまひるは、ななの後ろに立ち、前を向いたまま、ななの台詞を聞いていたと思うのですが、この時まひるはななの方に顔を向けていたのではないかと推測しています。
もっと言うと、まひる、実はななの問いかけに対して言わなければいけない台詞がわかっていたのではないかと考えています。
ただ、競演のレヴューでまひるが言っていたように、怖かったから、この時言い出せなかったのではないでしょうか。
このシーンに限らずなのですが、皆殺しのレヴューでまひるの表情が見えないことが多く、他のメンバーが割と正面から思いっきり斬りかかっているのに対し、まひるは恐れの動作が多いです。
それでやっと勢いをつけて殴り掛かった瞬間に、星をいとも簡単にななに弾かれてしまします。
台詞がわかっていたのに、返せなかった。問いかけてすらもらえなかった。
この時、ほんとにまひる、どんな表情でいたんでしょうね……

出血シーンがありますが、実はこのシーンで出血が正確に確認できるのは、純那、まひる、香子だけです。
ななが真矢以外の星は弾いていますが、本当に刀で斬ったのは純那だけであると考えています。
純那とまひるの血の流し方も異なるもので、純那はななの刀によって斬られたから出血していたのに対して、まひるは自分自身のなかから血がぼわっと出る感じの音でした。
先のななの問いかけのシーンとも合わせて、まひるの出血はまひる自身が引き起こしたものであると考えています。

ななが純那の首を切ったのは、ワイルドスクリーンバロックの脚本演出をななが行っていたことを考えると、後の狩りのレヴューでやるべき演出を、皆殺しのレビューで先取りしてやってしまっています。
本来、殺陣は相手の身体にあてないもの。
ななは、クロディーヌへの感情が昂っても身を本当に切ってしまうところまではいかなかったようですが、純那に対しては本当に我慢がならないところまでこの時点で来てしまっています。
皆殺しのレヴューの開幕を予定より早めてしまったがために輪が開幕に間に合わなかったことに加えて、この純那の首切り出血に関しても、本来の予定していた星を弾くだけの演出から予定外のことを大場ななは行ってしまったのではないかと考えています。

香子は出血に加え、倒れこむ描写があります。
華恋が東京タワーで死ぬ際の描写で倒れこみ、「私もひかりに負けたくない」と言った瞬間に赤く染まったポジションゼロが噴出した描写から考えると、出血と倒れこむことは同義ではないと考えられます。
倒れこむ状態はまだ傷を負っただけの状態。
血を流すときは「自覚」が伴っていると思います。
香子は口に血を含み「甘い」の一言。
ランドリー前の時から、「うちが一番しょうもないわ」と言っていたあたり、香子も、もう誰かから指摘されなくても自分がだめなことぐらいわかるようになってるのが、成長も感じつつ、せつない。
決起集会シーンでは一人だけ台本を手に取らず、中庭から立ち去ろうとしていました。
オーディションへの香子の異常な執着。
香子にとって聖翔で過ごす最後の年は、花柳香子として過ごす最後の年でもあります。
面談の時も香子だけ、自分の名前を二度名乗ります。
聖翔祭の主役に「花柳香子」と名前を残して、有終の美を飾って「花柳彗仙」という次のステージに向かいたいという思いでずっと準備してきたんだと思います。
それが一番に星を弾かれてしまったわけですから、つらいですよね。

決起集会のシーンで、クロディーヌが「どうしてアイツだけ」と真矢について言及していますが、このクロディーヌの台詞もかなりミスリード。
確かに真矢1人だけが大場ななの問いかけに対し台詞を返し、真矢だけが上掛けを落とされませんでした。
決起集会では真矢だけが舞台の上に座り他の生徒と会話をしています。
ただ、この座るという行為が電車で座ったままの行為と結びつけて考えると、本当の意味で真矢は舞台の上に立てていたのでしょうか。
クロディーヌの「だからアイツだけ」シーンでは、ライトを浴びながら「今こそ塔を降りるとき」という台詞を演じています。
しかし、この時の真矢、舞台の上ではなく、芝の上に立って演技をしています。
また、台本を見ながらの台詞を言っている段階なので、まだ仮面を暴かれる前の状態といえます。
このあたりが、まだ真矢もクロディーヌも、真矢自身が危ない状況であることを認識しきれていないのではないかと思います。

真矢と同じく上掛けを落とされなかった大場ななですが、なながポジションゼロをとるところは逆さの星摘みの塔(=棺)のてっぺんでした。
ななは狩りのレヴューでは逆さの星摘みの塔の投影機で純那を映し、真矢は魂のレヴューで逆さに吊り下げられた鳥のオブジェを「この空っぽの器こそ私」と言うあたり……
台詞のやりとりが成立した真矢とななが、なんだかんだ一番危ない状態だったのではないかと後のレヴューを観ると思います。

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