劇場版スタァライト感想と考察vol.8 キラミラのボタンしれっと大変なことになっていた件

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「サイカイ合図」発売おめでとうございます!!
めっちゃ聞いてますよ!!
歌詞も曲も決意に満ちていて大好きです。

さて今回はキラミラについて考察していきます。
みなさん、キラミラのボタンの演出にはお気づきでしたでしょうか?
え? なんのこと? となっている方は、今すぐ劇場へ!
ぜひ、その目でまずは体験してほしいです。

動体視力の限界で、一部色や配置が実際と異なる可能性があります。
一応何度も確認に観に行きましたが、違っていたらごめんなさい。

キラミラのボタンが、なんと登場するごとに変化していました。
(1)「ひかりちゃんと仲良くなれそう?」「わかんない」
(2)「好き?それ」
(3)「華恋の可能性が広がるなら」
(4)「運命だから、見ないし、聞かない」
(5)燃やせ燃やせ燃やし尽くして次の舞台へと

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(1)「ひかりちゃんと仲良くなれそう?」「わかんない」赤◀ 青● 赤▶

(1-1)赤の◀▶は華恋の赤、青の●はひかりをイメージさせます。
赤は選択ボタン、青は決定ボタンでしょう。
華恋には選択肢がある状態ですが、決定のボタンが存在しません。
決定ボタンが存在しない状態は、まだ好きが「わかんない」状態を表していると考えられます。
そして思い出してほしいシーンが幼稚園のところで2つ。
(1-2)1つ目はカスタネットシーン。
赤と青で構成されるカスタネットですが、全員が青を上にして叩いており、なかなか青面をみんなと同じように叩けない華恋を見て、ひかりが華恋のカスタネットを叩いてあげます。その後、ひかりのリズムに合わせて華恋もリズムをとり、華恋はひかりのカスタネットを叩き、ひかりが叩き返し、華恋がまた叩き返します。
(1-3)2つ目はお弁当シーン。
ひかりのミートボールを華恋が食べ、ひかりが華恋の卵焼きを食べ返します。
ここで注目ポイントは華恋からひかりのミートボールを食べようとしたこと。そして、華恋は数あるお弁当の具のなかからミートボールを食べたのに対し、ひかりは恐らく華恋が大好きで最後まで残しておいたであろう卵焼きを食べることです。このひかりのパックンにより、華恋は残された白米をおかずなしで食べることになります。

ここでの演出では以下の意味を持っていると考えています。
(1-1)5歳のひかりに出会ったばかりの頃の華恋には選択肢があるものの、決定することができない少女であったこと。
(1-1)華恋にとっての最初の好きの決定ボタンは、ひかりであったこと。
(1-2)ひかりのきっかけにより、華恋もひかりの好きの決定ボタンを押したこと。
(1-3)先に相手の目をキラめきで焼いて燃料不足に陥れたのは華恋であったこと。
(1-3)華恋にとって、ひかりが自分のもとから去って行ってしまう瞬間はいつも絶望であったこと。

(2)「好き?それ」キラミラ本体と同じ色のピンク ★

ここでは1つの★になっています。
思い出してほしいシーンは、13年前の華恋とひかりの出会いのシーン。
バス停に描かれる、★は2つで、赤が華恋、黄色はひかりであると考えています。
出会った時は1つずつであった星が、ここで1つの色に、それがポジションゼロと同じピンク色になって登場します。
まだ好きかどうかが「わかんない」華恋に、ひかりはスタァライトのチラシでつくられた手紙を華恋に渡し、華恋をスタァライトに誘います。

(3)「華恋の可能性が広がるなら」青●

ここで、なんと華恋の赤い選択ボタンが消えます。
マキちゃんがボタンをピロリ―ンと押すと玄関にお迎えが。
ピコ、ピコ、ピロリ―ン。マキちゃんが押す音は、スタァライトを観た華恋のキラめきの光と、ひかりのキラめきの光が一つに合わさる後の演出の前振りになっています。

さあ、華恋の赤い選択肢はどこへ?
あったんです。華恋の髪に。
リビングに座っているときはつけてなかったのに。
未知との遭遇ならぬスタァライトとの遭遇シーンで赤い光を浴びる華恋の髪にあの王冠の髪飾りがついていました。
ご両親は華恋の可能性を広げるためにという思いだったようですが、結果的に華恋の運命は「舞台」へ、そして華恋はひかりとのスタァライトへ強い執着を持つことになります。
机に散らばる何枚ものキラミラのカードの模様は◇ですが、華恋にとってキラめきを魅せてくれた存在はひかりになったのでしょう。
ひかりに渡した髪飾りが◇◇だったのはスタァライトの舞台で観たひかりがつけていたということもありますが、華恋にとって今まで見てきたキラキラした何かのイメージはキラミラから影響を受けていると、このシーンから感じました。

机の上に置かれているのはスケッチブック1つだけ。
(1)のリビングシーンでは2つのスケッチブックが置かれ、その隣には赤と青のクレヨンが置いてありました。
クレヨンが自分の意思で、スケッチブックが描く夢だとすると、ひかりと互いの運命を交換した華恋にとって、2人のスタァライトのという運命が、選択にも決定にも影響をし、しかもそれを押せるのはひかりがいるからこそ成立する夢があるからであり、華恋の華恋だけの選択でも決定でもないということを意味していると考えています。

(4)「運命だから、見ないし、聞かない」黄色 ◇◇ ☆ ◇◇

全てひかりの髪飾り色に染まります。選択肢も2人で1つの運命の星も。
華恋はテレビという鏡(ミラー)に映る、ひかりと交換した王冠の髪飾りをつけた自分を見てニッコリです。

(5)燃やせ燃やせ燃やし尽くして次の舞台へと赤◀ 青● 赤▶黄色 ◇◇ ☆ ◇◇

今までのボタンが全てのったキラミラは燃やされ、華恋は新しい自分に生まれ変わります。
ここで、5歳の華恋が手渡すのはヘタが5つの赤いトマト。
この華恋のトマトだけは破裂せずに最後まで残り続けてきました。
このトマトは、華恋の人生という舞台の赤い決定ボタンだったのではないでしょうか。

エンドロール後、新たなオーディションに挑む華恋の姿が、鏡のようにピカピカの床に映し出され、映画は終わります。

最後に。

「サイカイ合図」冒頭の華恋の歌詞より。
“私を見てホラ 鏡の中で 高嶺のココロに 隠した弱虫”

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